ねむい季節

今の季節はねむいですよね

映画のオススメは、別に観たいから聞いてるわけじゃない

趣味の話で「自分は映画結構見るの好きです」という話をすると、まず間違いなくオススメを聞かれるんだけど、それは別に映画のタイトルについて聞かれているわけじゃない。
雑談なんだよね。

まず、正しく謙遜しよう

自分よりハマってる人がいることは免罪符にならない。
趣味に真摯だと、僕なんてまだまだですよ、と言いたくなる。
本代が月5万円だ。周りから驚かれたけど、でも荒俣宏とか居るし……は止めよう。
月に一冊小説を読んでればまあまあ読んでる方、という「一般的な読書が趣味の人(月2000円程度)」を基準に、だいたい25倍も趣味に金や時間を使ってるという自覚が欲しいところ。
荒俣宏さんはやはり特殊なのだ。
そして一般人の25倍も、やはり特異だ。


映画館に観に行く人の7割は年間4本以下だ。*1
年間100本見るなら、一般人の25倍は映画に時間と金を費やしてる。
「観てる人に比べると全然見てないけど、結構観てる方かもね」と返すのが良い。
それでも、「え!年間100本以上見る人ってそんないっぱいいるの?」みたいになる。

でも、日本人口の1%もいないと思うよ。
フルマラソンの年間完走者が30万人ぐらい*2いるみたいだけど、それより少ないのではないかな?
(日本人口が1億3千万人くらいだから、フルマラソン完走者は全体の0.23%だね)*3

オススメ映画の答え方

例えば飲み会で、家で数十種類のバラを育ててる人がいたとする。
えー、家でそんなにバラ育てるなんて凄いっスね、やっぱ綺麗だからスか?
みたいな話になるだろう。たぶんそんなに面白い質問は思いつけない。
こう言う時に、「バラは四季咲きって言って、実は春だけじゃなくて秋にも見頃があるんだよ」みたいな返し方をしてくれる人は、話が盛り上がりやすい。
近所にあるバラが見られる公園の話なら、行ってみようかなと盛り上がりやすい。

ポイントは、本当に公園に行くかどうかは全く関係ないってことだ。
映画も同じで、観るつもりかどうかはあんまり関係なかったりする。

最近観た映画の中でオススメを答える

一番無難なのが、最近観た映画でオススメを答えるやり方。
どこの映画館に行ってもかかってる大作系で、面白かったのを話題に出せば良い。
火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
「オデッセイとか面白かったですよ。火星の人ってSF小説が原作の映画で、NASAの火星探索チームが火星の大嵐で脱出するんですけど、ふっ飛ばされた1人は死んだと思っておいてっちゃうんですね。でも、実は死んでなかった。火星に独りぼっち、地球は遥か彼方、通信手段もない、全員死んだと思ってる、食料も少ない。でも地球に帰るんだ!ってヤツです」
実際には、「へー、どんな映画?」「SFかー、CGとか凄いの?」「なんかTOKIOみたいだね」みたいな合いの手が挟まったりする。

ここで重要なのは、ベストの回答をする必要は無いってこと。

オデッセイ面白いけど、ちょっとSF技術寄りだからドラマ性とか求めるとそこまでとは……みたいに悩む必要は無い。

DVDやブルーレイが借りられそうな中で、話が広がりそうな映画を答える

まあ、とは言え最近見た大作映画系はそんな面白くもなかった、なんて時期もままある。
自分が面白いと思ってないのにオススメするのは、ちょっと変だ。
そういう時は、ここ数年で面白かった映画をオススメすれば良い。

ここは、その人となりが出る部分だと思う。
政治的な偏りがある話題が出てたのに、アメリカン・スナイパーを勧めるのは地雷だろう。
家で子どもと映画観るだけだなァみたいな前振りに対して、ウルフ・オブ・ウォールストリートを勧めると今後ギクシャクすると思う。

でも、例えば恋愛映画好きっていう女性に、ドン・ジョンマジック・マイク*4を勧めてはいけないってことは無い。もちろん勧めてはいけないタイプの相手もいる。

いつでも使える持ちネタで答える

持ちネタを持っておくのが楽なタイプもいる。
相手に合わせて自分の見た中から映画をチョイスするのが苦手なタイプもいるからだ。

大作系の映画しか勧められないと、なんか自分が薄っぺらく思えてしまうという人もいるかもしれない。(ほんとはそんなことないし、面白かったものを素直に面白いと言えるのが良いことだとは思うけれども、どうしても素直になれないこともある。その態度が趣味には重要だったりもするし)

そういう時には、デトロイト・メタル・シティじゃなくてアンヴィルをオススメとしてみるとか、ちょっとひねっておくのが良いと思う。一見さんが見て辛くなく、メジャーすぎず、それでいて自分の好きな映画。

どうしても面倒くさい場合

見て面白かった映画の中で、100分以下の映画を勧める。
例えば、フォーン・ブースは、80分ちょいの映画だ。

サウンド・オブ・ミュージックは名作だし面白いし見ておくとそのネタが色んな所で使われているのが分かってお得なんだけど、単純に3時間近い映画はそれだけで人を消耗させる。

一時間半程度の映画は、ちょっと見てみようかなという気になるので、機械的に100分以下の映画をチョイスするのは双方にとって悪いことにはならない。

答え方が雑談になるんだけどね

話をするときに、相手と共通の話題を出したいっていうのは判る。
自分も上の説明では、映画をよく観る人なら観てるか聞いたことがあるだろうってものからチョイスしてる。

でも、ディズニーでオススメはって言われてアイアン・ウィルじゃなくてスノー・ドッグを勧めるとか、変なのって言われてキューブじゃなくてπを勧めるとか、そういうのでも良いと思うんだよね。

ベイマックスが面白かったって言う相手に、ロボット繋がりでパシフィック・リムアイアン・ジャイアントジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日*5を勧めたって良いと思うんだ。

まあ、「自分は結構偏ってるから」「どんなふうに?」とか「どんなのが好きなんですか?」「スポ根とか」「じゃあタイピスト!ってタイプライターの早打ち選手権に挑む映画が」とか、そういう会話になるのが雑談の醍醐味のような気がする。
そうして会話をしながら自分の好きな映画を喋るだけ喋っておけば、どんな席でもそう問題になることは無いと思う。
そう気負うこともないさ。では、良い雑談を。

紹介映画情報

以下、文中に出てきた映画についての紹介。
Amazon画像使ってるのでクリックすると購入ページに飛ぶけど、借りた方が良いよ)

アメリカン・スナイパー(2015)

アメリカン・スナイパー(字幕版)

アメリカ海軍の特殊部隊ネイビー・シールズの伝説的なスナイパー、クリス・カイルの伝記映画。
イラク戦争に参加する理由、米兵の振る舞い、派兵と日常生活の溝。
娯楽映画としてテンポ良く描きながら、戦争に賛成する人も反対する人もどちらも観てコメントしたくなるような優れたバランス感覚の映画。(アメリカ国内興行や帰還兵に対する配慮からか、どうしてもアメリカよりの描写になっている為、人を選ぶ映画)

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)

ウルフ・オブ・ウォールストリート (字幕版)

マーティン・スコセッシ監督が「ウォールストリートでやってるのは、つまるところセールスマンの押し売り」と喝破した映画。実在の人物であるジョーダン・ベルフォートの伝記を基にレオナルド・ディカプリオが無茶苦茶やる。
映画館でもテンションの上がり下がりで思わず笑ってしまう人が居たくらいなんだけど、3時間と長い上に途中で休憩挟むと変に間延びした感じになるので、頑張って一気に見たほうが良い映画。
なお、ドニー役のジョナ・ヒルが出てる「ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日(2013)」は先に見ないほうが良い。別にネタバレとかじゃなくてジョナ・ヒルにしか見えなくなるから。

ドン・ジョン(2013)

ドン・ジョン(字幕版)

ジョセフ・ゴードン=レヴィットが監督脚本主演を務めたワリと説教臭い映画。
潔癖症の伊達男が毎晩ナンパしてはセックスするもののポルノがいかに素晴らしいか高らかに歌い上げる前半と、理想の女性と付き合いだしたけどなんか違うなという中盤、流れるように新たな境地へと到達する後半と、どこをとっても厳格なキリスト教徒が激怒しそうな展開。でも根底に流れるのは赦しと癒しじゃないかな。何言ってるんだって感じだろうけど、見れば判る。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットとスカーレット・ヨハンソンジュリアン・ムーアインパクトが強すぎてうっかり流しそうになるんだけど、家族会議の後についスポーツ中継入れようとして怒られる父親(トニー・ダンザ)とか、ずっと携帯いじってるけど兄貴のことはちゃんと見ている妹(ブリー・ラーソン)とか、脇を固める俳優陣の演技も渋い。

マジック・マイク(2012)

マジック・マイク (字幕版)

中年に差し掛かった男性ストリッパー(30歳独身、マイケル、チャニング・テイタム)が、自分がスカウトした若手(アダム、 アレックス・ペティファー)の台頭や、店のオーナー(ダラス、マシュー・マコノヒー)の老境をみて漠然とした不安を抱きつつも家具屋になる夢を実現させるべく銀行に融資を頼んだりするものの……という、舞台設定を除けば人生に対する疑問や恋愛関係を描いたある意味で王道の恋愛モノ。ただ、男性ストリッパーのダンスシーンがこれでもか!というぐらい気合を入れて演出されており、その裏側も含めてガチムチの男たちが汗臭く踊るにもかかわらず爽やかに観られるという不思議な映画。

デトロイト・メタル・シティ(2008)

デトロイト・メタル・シティ

全力で馬鹿なことをやる漫画原作未読でも楽しめる安定感のある邦画。KISSのベーシスト、ジーン・シモンズ(KISS)が出演していることで一部で有名。良くオファー受けたな。
地上波では規制だらけで逆の意味で面白かったとの噂なんだけど未見。映画館ではカップルが楽しそうにしていたので、気楽に見るには良いんじゃないでしょうか。脚本の大森美香さんはのちに実写版の宇宙兄弟(2012)も手がけているNHKドラマでたまに名前をお見かけする人で、破綻なくきちんとストーリーを組み立てられる方なんでそのへんは安心して良いかも。

アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち(2009)

アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~ [DVD]

カナダのヘヴィメタルバンド「アンヴィル」のドキュメンタリー。80年台に一世を風靡し、現在も大舞台に立つことを夢見て活動を続ける50代のアンヴィルメンバーに密着し、周辺の家族や当時を知る関係者にも丁寧にインタビューした、才能ある人物が夢を追い続けることを正面から描いた映画。家族にどう思うかと聞くインタビューの最中に、思わず泣き出すシーンがフィクションではないということの重みをつきつける。ちょっと小さめの映画館に観に行ったら前後左右をガチのファンっぽい人に囲まれてアウェー感を感じたので、軽い気持ちで観るなら再上映があっても家でDVDを観ることをおすすめする。あと、夢を語っているニートは家族と絶対に見るな。
メタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒの声を高橋まことが当てたり、アンスラックスのギター、スコット・イアンの声を大槻ケンヂが当てたりしてるらしいんだけど、そっちは未見)

フォーン・ブース(2003)

フォーン・ブース (字幕版)

奥さんがいるのに俺が売り込んでやるよと女優志願の女性を口説くスチュー(コリン・ファレル)が電話ボックスでつい出てしまった電話の相手から脅されてどんどん追い詰められていくスリラー映画。電話は切れないわ、その電話使わせろっていう娼婦に用心棒連れてこられるわ、切ったら撃つって言われて目の前で実力行使されるわ、ずっと公衆電話の受話器を抱えっぱなしのチャラい男が映しだされているのになかなかの緊張感。俳優陣が豪華なんだけど何言ってもネタバレになるのでWikipediaとかで調べずにいきなり観ることをおすすめする。短いし。
CSI:科学捜査班シーズン5最終話「CSI"12時間"の死闘」(ドラマ、2005)のニックの箱監禁とか、[リミット](原題 Buried 2010)の棺桶とか、ブレーキ(2012)のプラボックスとか、狭い空間に閉じ込める系のスリラーはこの後も出てきてるんだけど、いかんせん実験的な感じになってしまうので最初はこれぐらいからが良いと思う。(CSIのはクエンティン・タランティーノ監督回なのでちゃんとCSIなのにタランティーノ節で面白いんだけど、いきなりそれだけ観ても楽しめないので観るハードルは高め)

サウンド・オブ・ミュージック(1965)

サウンド・オブ・ミュージック (字幕版)

この映画は知らなくても、この映画の基になった同名ミュージカル(1956)発の「ドレミの歌」や「エーデルワイス」は誰もが知っているという不朽の名作。ただし、3時間とべらぼうに長い上に、現代人には退屈なドラマパートが続くという評価にならなくもない。また、マリア・フォン・トラップの自伝を基にしたミュージカルの時点で相当な脚色が行われており、映画でもオーストリアの描写が史実と大幅に異なるなど、今となってはちょっとどうかなと思うところもある。(ハウス世界名作劇場の「トラップ一家物語」の方が史実には近い)
ただ、セス・マクファーレンが司会を務めた第85回アカデミー賞で何の説明もなくあるシーンを入れてその場の全員が分かる程度には有名なので、もう古典扱いになるんだと思う。

アイアン・ウィル -白銀に燃えて(1994)

アイアン・ウィル -白銀に燃えて- [DVD]

獣拳戦隊ゲキレンジャーのゲキバイオレットとは関係なく、大学に合格したものの父親を亡くしてしまった少年が、賞金目当てに犬ぞりレースに挑むディズニー映画。ディズニーらしく王道かつファミリーで安心して観られるシベリアンハスキー(か、アラスカン・マラミュート)の映画。
主人公の名前がウィル ストーンマン(Will Stoneman)で、劇中ケヴィン・スペイシー演じる新聞記者がアイアンの相性をつけて全米を煽るという、今となっては緩い演出もご愛嬌。
(カナダの犬ぞりレーサーで国民的英雄のアルバート・キャンベル(Albert Campbell)がレース2週間前に亡くなった父親の意思を継いでレースに臨んだことが一応基になっているようだけど、ほとんど関係ないような)

スノー・ドッグ(2002)

スノー・ドッグ [DVD]

マイアミの市内バスに全面広告を出すくらい有名な歯科医のテッドは、ある日アラスカの僻地に住んでいたルーシーの遺産相続人だという手紙をもらい、自分が実は養子であったことに気がついて、アラスカまで行ってみて……というディズニーにありがちの二転三転するタイプの映画。大丈夫。悪役は最初から最後まで悪役でその意味では安心して観られるから。ぬるい感じではあるものの、普通のコメディとして良く出来ており、まあオチまで飽きずに観ることができる。
酷いのはこの映画のパンフレットで、ほとんどあらすじしか書いてない上に大判の写真(劇中の映像ね)がバンバンっと貼ってあって終わり。ほんと酷い出来のパンフレットが多い時代だった。(最近は良いよな、頼めば中身も見せてくれる売店ばっかりになったし……)

キューブ(Cube 1997)

CUBEキューブ(字幕版)

四角い立方体の部屋に意味もなく閉じ込められた男女が、うっかりかかると死ぬ罠を避けながら脱出を目指す、SAWなんかで有名になったデスゲームものの映画。割と学生さんとか好きよね。
監督のヴィンチェンゾ・ナタリ(Vincenzo Natali)は、どうも独特の感性らしく次作のカンパニー・マン(原題 Cypher 2002)も、不思議な映像作品になってる(ルーシー・リューまで出てるのに、チープなCGが続くのでB級好きでないと結構キツイと思う)。ただ、アメリカのドラマ版ハンニバル(2013~)のシーズン2からちょくちょく監督しだしたけど、そっちはかなり良いので、たぶん頭のなかの映像を実世界に持ってくる技術が無かっただけのような気がする。時代が追いついた。

π(1998)

π (字幕版)

偏頭痛持ちで偏屈な数学マニアの主人公が自宅のコンピュータで株式相場予想をしていると、ある日コンピュータが数字の列を吐き出して壊れてしまう。どうしたものかと思っていると、学生時代の恩師も同じ数字を話し始めて……というストーリーがちゃんと読み取れるのがすごいなと思うようなトリップ系の映画。パラノイアという言葉がピッタリの主人公は、マトリックスに行けずに壊れちゃったネオの風情。低予算のインディーズ映画は酷いことが多い中、実験的な感じはするもののちゃんと映画になってる。他人を巻き込んで一緒に見てギリギリ怒られないレベルと言えば伝わるだろうか。

ベイマックス(原題 Big Hero 6 2014)

ベイマックス (字幕版)

ヒーローモノの文脈にそってキッチリ仕上げてきた製作総指揮ジョン・ラセターの品質管理が光る一品。人生はPlan通りには行かないけれど……というのを象徴的に繰り返すアメリカ映画。
ゴーゴーの決め台詞(?)のWoman Up!とか、どう訳したらええんや、みたいな言葉が散りばめられているので、まずは直球でアメリカの子供向けだろうと思う。日本語吹き替え版からはベイマックスがあくまでも機械である(だからこそ良い)というメッセージは消えてしまってるけど、ドラえもんとかに親しみがある日本人の子供達にはソッチの方が良いという判断だろうか。最近のディズニー映画は字幕版だけじゃなくて吹き替え版も観ると、なんとなくディズニー帝国と呼ばれる理由が判るような気がしなくもない。

パシフィック・リム(2013)

パシフィック・リム(字幕版)

非常に直球の怪獣映画。ハリウッドでゴジラが映画化されるたびに、映画として面白いけどゴジラじゃないとかゴジラなんだけどあんまり面白くないみたいなのが繰り返されているところに、巨大ロボット&怪獣&やさぐれたヒーローと、たぶん多くの特撮ファンが脳内で(もしくは居酒屋で)繰り広げていたであろう組んず解れつの肉弾戦を大スクリーンに再現したマニアによるマニアのための作品で、さらに一般の人も見て面白いのでお金も稼げて全員がハッピーという勢いの映画。是非映画館で観て欲しいんだけど、4DXが流行ってきてるからどっかまたやるんじゃないかな。
ただし、芦田愛菜の可愛さやスタッカー・ペントコスト司令官イドリス・エルバ)の熱さに誤魔化されがちだけど、直球の怪獣映画ということは、東宝怪獣映画さながらのドラマが展開されるわけで、特撮のその手のドラマパートに免疫がないとちょっと辛いかもしれない。インディペンデンス・デイ(1996)が楽しめる人なら大丈夫。

アイアン・ジャイアント(1999)

アイアン・ジャイアント(字幕版)

ソ連からスプートニクが打ち上げられた1950年代のアメリカを舞台に、スーパーマンに憧れる少年が、スクラップ場の変人オーナーの助けを借りながら空から落ちてきたところを拾った(?)鋼鉄の巨人を隠して友情を育むハートウォーミングなお伽話。悪い軍人も出てくるよ。
レトロフューチャーと言うと単純にすぎるんだろうけど、家族で観てよし、カップルで観てよし、巨大ロボット好きも観て損しない牧歌的な映画。さり気なくヴィン・ディーゼル初期の作品だったりする。

ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日(1992~1998)

「ジャイアントロボ THE ANIMATION ~地球が静止する日~」Blu-ray BOX スタンダードエディション

東映巨大ロボット特撮の代表作であるジャイアントロボのアニメ版ではまったくなく、監督の今川泰宏横山光輝キャラクターを使って好き勝手やった作品。ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団に演奏させるとか、OVA*6としては破格に豪華な作品。交響組曲「GR」はワリと吹奏楽部には有名だったりするらしい。ミスター味っ子(1987~1989)や機動武闘伝Gガンダム (1994)の監督作品だと言えば、おおよそ想像付くだろうか。
これもまあ、ある種のレトロフューチャー作品と言えなくも無い。アニメ好き以外に勧めるのは憚られる。

タイピスト!(原題 Populaire 2012)

タイピスト!(字幕版)

フランスの片田舎から都会に出たい女性が街の保険代理店の秘書に応募した結果、何故かタイプライターの早打ちを見初められて大会に出ることになり、代理店主の特訓の元メキメキと実力をつけていくのだが……という一見まっとうなスポ根モノ。実はゴリゴリのフランス映画で、妙に色気のある画面構成と愛に生きる独特の感性で、日本人が見ると「え?あれ?」と思う展開があるんだけれども、全体としてはまあハッピーで良いんじゃないですか。見た目が綺麗で全体的にふんわりとしたロマンティック・コメディ。

今回のネタ元

yagan.hatenablog.com
面白い話題をありがとう!
(ここまでネタから話広げといてなんなんだけど、飲み会で会話が面倒な時って疲れてることが多いので、無理することは無いと思う)

*1:第4回「映画館での映画鑑賞」に関する調査 - NTTコム リサーチ 調査結果より。アンケート調査だけどね

*2:マラソンポータル最大手RUNNET運営会社のプレスリリースによる全日本マラソンランキングの完走者数よりアールビーズ、「第11回全日本マラソンランキング」を発表 2014年4月~2015年3月集計結果 最高齢完走者は男性89歳、女性80歳|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】

*3:映画館に限ると、映画入場人員はここ数年1億6千万人程度(過去興行収入上位作品 一般社団法人日本映画製作者連盟)。アンケート調査を考慮すると、映画を観ること自体はかなりの規模の母数があるけど、月1本以上観るのは10%以下(第4回「映画館での映画鑑賞」に関する調査 - NTTコム リサーチ 調査結果)。

*4:両親と一緒に見てはいけないタイプの映画

*5:OVAだけど

*6:オリジナルビデオアニメ。現在のTV放映からDVD&Blu-rayを販売するのではなく、最初から販売目的で作成するビジネスモデル