ねむい季節

今の季節はねむいですよね

はてな上場の有価証券報告書から、はてなブログPROアカウント数を推定してみる

株式会社はてな東証マザーズへ上場したそうです。
なるほど、株式会社が生鮮市場みたいな場所に出て株を売り買いできることになることがどう言う意味を持つのかはいまいち良くわからない。でもおめでたいことのようだ。
というわけで、はてなブログのPROアカウント数を推定してみました。
だって、みんなPROってマーク付いてるじゃない!
いいなPRO。どれぐらい居るんだろうPROの人。

まあまあ居るのかな。*1

はてなブログは、株式会社はてな的には、どういう位置づけ?

まず、はてなブログのPROアカウントって、はてなではどういう扱いなのか。
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図1. UGCサービス事業*2

はい、コンテンツプラットフォームというサービス分類です。
はてなブックマークや、Hatena Blog、人力検索はてな
プラットフォームなので、ナンカその上で作ってもらえる土台を作って、作ってもらうということね。
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図2. コンテンツプラットフォームサービスの概要図*3

この図2を見ると、無料サービスを使わせてもらう代わりに、アフィリエイト広告収入が株式会社はてなに入ってる。
その下、有料ユーザーの部分だ!ここがPROアカウントの人達だ!

サービス別売り上げ比率からマックスの金額を出す

どれだけ人数をいるか見たいんだけど、なんか載ってなかった……

じゃあ、しょうがないので、コンテンツプラットフォームは、どんだけ稼いでるのかを調べる。
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 図3.株式会社はてな サービス別販売高割合*4

はてなは、8月1日~翌年7月31日までを一区切りにしてるみたい。
キレーに3分の1づつの、サービス販売高なんだね。
中小企業が数字を綺麗に揃えてきた時は、眉に唾をつけて見たほうが良かったりするんだけど、はてなはどーだろーか。
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図4.株式会社はてな サービス別販売高割合 その2*5

ちょうど、主要な取引先として任天堂とグーグルが載ってるので、それを入れてみる。*6
うーん、図4をみて解るように、正直3分の1づつっていうより、コンテンツマーケティングが3割、グーグル2割、任天堂3割、残り1割以下づつって感じ。任天堂の販売高は下がってきてるので、このままだと正直ピンチな感じ?

さて、はてなブログPROは、コンテンツプラットフォームとしての儲けになってるはずなので、図4で見る9.7%ってところになる。
コンテンツプラットフォームだけに限ると、だいたい7割がグーグルで、残りは3割。

最大のPROユーザ数推定

さて、はてなブログPROのの売り上げは最大でも、
2014年8月1日~2015年7月31日(第15期事業年度)の全体の9.7%、
つまり、販売高10億9457万6000円の9.7%だってことは判った。
1億0617万9000円ね。なので、これを12ヶ月で割ると、884万8250円になる。
さらに、全員2年契約の月600円PRO会員だとすると……

  • 1億0617万9000円÷12ヶ月÷600円≒1万4748人

というわけで、1万4748人がPRO会員だ!

多いのか少ないのかは、微妙なところではあるけど、例えば無料ブログが150万ブログだとすると、0.98%とおよそ1%なので、結構選ばれし民感はある。

さらに仮定に仮定を重ねるPROユーザー数推定

グーグルの売り上げって、第16期第1四半期累計期間(2015年8月~10月の3ヶ月)が出てるので、単純に今後増えも減りもしないって仮定すると、1年での稼ぎが推定できる。
さらに、新規上場申請のための有価証券報告書のp119に売掛金が載ってる。
売ったけど、まだお金もらってないって金額ね。
このグーグルの売り上げもコンテンツプラットフォームの売り上げで全部アドセンス広告の分だろうから、単純に滞留期間で年間推定してやる。
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図5. グーグルの販売高推定含む*7

ほら、売掛金の年間推定と、第1四半期の年間推定とが、ほぼ一致。
もちろん、アドセンス広告の売り上げが現時点から減りも増えもしないって推測になるので未来予測には使えないんだけど、過去の概算には使えるじゃないだろうか。たぶん。
そこで、同じく、新規上場申請のための有価証券報告書 p119の売掛金に注目すると、楽天株式会社が載ってる。エン・ジャパン株式会社や、株式会社集英社に関しては、提携の話題が見つかるんだけど、楽天だけ出てこないんだよね。額も小さいし。
というわけで、この楽天売掛金も、楽天アフィリエイト広告だと大胆に推測してしまおう。
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図6. プラットフォーム販売高比率(推定)

細かい説明は省くけど、楽天売掛金から年間販売高を推定して、さらに15期と16期の比率から楽天アフィリエイト広告販売高を出してみている。
すると、このプラットフォームサービスの15.6%、5319万9370円っていうのが、PROアカウントの推定数になる。どうせスターとかはてなポイントとか誤差誤差。

  • 5319万9370円÷12ヶ月÷600円≒7389人

はてなプロアカウントの数は、きっと7300人ぐらいだ!

まとめると

はてなブログのPROアカウントで、年間7200円払う人*8って、たぶん7300人ぐらい居るんじゃないかな。
うーん、なんかそう言われると、結構少ないような気も?

販売高比率から見る株式会社はてなの今後については、また今度。今日は眠いので、おやすみなさい。

*1:引用元は、新規上場申請のための有価証券報告書から

*2:新規上場申請のための有価証券報告書 p5より

*3:p10 事業系統図より抜粋

*4:有価証券報告書のデータより作図

*5:有価証券報告書のデータより作図

*6:有価証券報告書のp111に、主要な顧客ごとの情報として、任天堂がテクノロジーソリューション、グーグルがコンテンツプラットフォームとして載ってる

*7:有価証券報告書のデータより作図

*8:2年分一括1万4400円のお支払い