読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ねむい季節

今の季節はねむいですよね

はてブで見かける、はてな互助会への異物感表明の話

お友達ブックマーカーによる足あとはてなブックマークはてブ互助会)によって、ホットエントリー掲載ブースト行為が横行しているというのは、感覚として違和感がある。
その場合、もっと同じサイトばかりが上がってきて良いはずだし、現在でも同じサイトがホットエントリーに載り続けることが無いよう、調整が為されていると思う。
ポイントになるのは、新着エントリーに載った後に、そのサイトを訪れる人が一定数居て、そのサイトをブックマークする層が一定数居る、ということ。

(※引用注:はてなブックマーク - 収益が月39万を越えたので、ブログで稼ぐポイントをガチで解説するよ - やぎろぐのこと)
これは1000ブクマ越えた記事だが、コメントを書き込んでいるのは1割に満たない。「参考になります」「面白いですね」「すごいですね」とか書き込んでいる互助会はまだマシなほうで、それよりやばい無言ブクマ勢のほうがずっと層が厚いのだ。
はてなブックマークというサービスについて思うこと - しっきーのブログ

これは、ブログでお金を稼ぐ、ブログのアクセスアップを狙う、ブログを応援したい、という人の母数が、かなりの数居ると考えるのが自然だ。
層の厚みとは、つまりユーザー数の多さのことだ。

キュレーションメディアに「異物」が混ざると感じるとき

日常的に英語で業務を行う人から見れば、初学者向けの英語学習エントリーがホットエントリーに並ぶ光景は邪魔かもしれない。
でも、英語学習者互助会という言い方はされない。
同じように、ニュースサイトとしてホットエントリーを使っている人から見れば、あとで読むがずらずらっと付いている機械学習入門エントリーは邪魔かもしれない。
これもテック互助会という言い方はされない。

これらは、「英語を学習したい集団」や「テクノロジーニュースを追い駆けたい集団」が、趣味の一種*1だという理解をされているからだと思う。
だから、「ブログを書きたい集団」という趣味の団体さんが増えた、という捉え方をするのが一番自然なのでは無いだろうか。
これは、プレーヤー(エントリーを書く当事者)とキュレーター(エントリーをピックアップする評価者)とが同じになってしまうからダメ、という視点とはちょっと違う。

キュレーションされたがるプレイヤーとキュレーターの兼任者が多いはてなブックマークのようなメディアは評価軸が狂っていくので、キュレーションメディアとしての役割を果たせなくなるということだ。
プレイヤーとキュレーターの兼任が増えたはてなブックマークは総じてクソ - 太陽がまぶしかったから

多数のキュレーター達が、自身のプレイヤーとしてのブログをメディアに載せているかというと、そんなことは無いのではないか。
少なくともホットエントリーに入ってくるのは「ブログを書きたい集団」にヒットするエントリー*2だけだと思う。
返報性(お返しの期待)を意識したブコメというよりも、有り体に言ってファンの集いに見える。

「誰に」向けたメディアか

キュレーションメディアを、キュレーターによって集められた有益な情報を見る場所とするなら、「誰にとって有益か」はメディア運営方針になる。*3
なんとなく、「誰にとっても有益な情報」を見る場所として、キュレーションメディアという言い方がなされる事が多い気がする。
でもその「誰にとっても」というのは、とても限定された人の事を指しているのではないかな、とも思う。
例えば、前述のエントリーにあるブックマークコメント(ブクマ)に強い違和感があった。

id:sabacurry はてな運営は危機感を覚えたほうが良いと思う。キュレーションメディアとしてはほとんど機能していない。(俺も破壊者の1人なんだけど)
はてなブックマーク - プレイヤーとキュレーターの兼任が増えたはてなブックマークは総じてクソ - 太陽がまぶしかったから

自分は、id:sabacurryさんがはてな匿名ダイアリーを意識的にブクマしていると思っているし、id:masudamasuraoさんとブクマが被らないので、実はたまに見ている。
それは、id:masudamasuraoさんやid:sabacurryさんを、匿名ダイアリーキュレーターとして信頼しているからだと思う。
だから、「危機感」や「破壊者」という単語に、違和感があった。

インターネットのひとが空気のように呼吸している「界隈」の成分が変わったように思いませんか。ブログも、動画配信も、キャラクター消費も、まあその、「界隈」と呼ばずにいられない一連のサブカルチャー領域ぜんたいが、クラスの隅っこでうずくまっていそうな人達の感性に近いところから、クラスの日向で微笑んでいそうな人達にも親和的なところへ、漸進的に変わっていったように思うんですよ。
「俺は2010年代のブロガーになれない」 - シロクマの屑籠

私信の様なので引用するのは気がひけるのだけれども、id:p-shirokumaさんがインターネットを漠然と表現した『「界隈」の成分』というのは、インターネットのひとたちが発する何かなのだと思う。
つまり、インターネットに充満する何かが変わったというよりも、インターネットに生息する人達が変わったのじゃないかな、と。*4
はてなブックマークもインターネットの一部なので、同じような「成分の変更」があってもおかしくないと思っている。

ところで、少し昔の話をする。あるトレーディングカードゲームが好きだった知り合いの話だ。
マジック・ザ・ギャザリング(M:TG)という、ランダムでカードが入っているカードパックを買って来ては自分用のカードデッキを作って、1対1で対戦するカードゲームがある。
英語版がメインだった時代から結構コアなファンが居て、好評を博していた。
好評を博していたとは言え、やはり人と遊びたいとなると、街のM:TGを売っているカードショップがたまり場になった。対戦スペースに集まってみんなでワイワイ遊んだり、大会が開催されたりするのはごく自然なことだった。
さて、遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム(遊戯王OCG)というのが子どもたちに大人気になった。
2009年に世界で最も販売数の多いトレーディングカードゲームとしてギネスに載ったのが最盛期だと思うが、2011年には251億7000万枚の販売数でギネス更新しているし、現在も根強い人気がある。
カードショップも商売でやっているし、人気のあるカードゲームを取り扱うのは自然なことだ。
当然、遊ぶスペースの人だかりや大会の開催は、遊戯王OCGが大勢を占めることになる。*5
知り合いは、結果的に、ずっと懇意にしていた街のカードショップから足が遠のいた。
多少の愚痴は、当時も聞いたように思う。

小学生が遊戯王の単品カードありませんかとお店に訪ねてくることが多くなった頃の、M:TGユーザー達の戸惑いを思い出す。

どうしたら良いのか/良かったのか

はてなブックマークを使うユーザー層をコントロールするというのは、あまり良いことだとは思えない。
それは、新参を排除する古参の行動そのものだし、ユーザー層の拡大は歓迎すべきだと考えるからだ。*6
ある趣味のまとまりを持つものだけを歓迎する、それ以外の趣味を排除するというのも、違うように思う。*7
商利用の排除になると少し難しいところだと思うけど、スパムがホットエントリーを占めるようになれば、スパム汚染という考え方は出来る。
例えば、18禁サイトの排除/隔離は、一番すんなり理解されるのじゃないかな。*8
そうすると、たぶん一番良い声の上げ方というのは、現状の延長線上にあるんだと思う。

  • カテゴリを新設する/見直すように求める
  • ホットエントリーに表示されるカテゴリをカスタマイズ出来るよう求める

ブログで稼ぎたい人が多くブコメを残す「ブログ総収益系の話題」は、「暮らし」か「テクノロジー」カテゴリに入ることが多い。
「ブログを書きたい集団」の人にとっても、テクノロジーカテゴリのTensorFlowでアニメキャラを見分ける話には興味が無いんじゃないかな。
カテゴリを越境している、カテゴリが汚染されているという声の上げ方は、あっても良いのかな、と思う。

ちなみになんだけど、はてブの新着エントリーは、結構調整されてて外部のサイトが多く出るようになってる。たぶん、自分みたいにはてブを読み専門*9でやってる人からすると、そんな影響ないんじゃないかな。

まとめると

はてブは、キュレーションメディアとして「ブログを書きたい集団」にとって有益なメディアになってる。
今まで地道に濃い内容のエントリーでファンを増やしてきた人達にとっては、急に読者数が増えたはてなブログは面白く無いかもしれない。
でも、はてなブックマークのユーザー層は変わって行くものだし、誰もがユーザーとして参加できるなら、締め出すことは出来ない。
だから「あっちの収益ブログの方が詳細」というコメントは有益で、「収益ブログはウザい」というのは、愚痴になるんだと思う。*10
個人的には、はてブが改修されてスターで大喜利みたいな流れになった時に*11一度離れた経験からすると、きっとこのユーザー層も取り込んでいくんだろうなと思う。
自分にとって「異物」が入り込んだと思ったら、それは「新しいユーザー層を受け入れられない」という生理的なものなんじゃないかな。
教室には自分と同じ感性の人しか居ないと思ってたのに、違う人達がいっぱいやってきて居心地悪い、というのに、良く似た感情。
(でも、世の鏡であるべきか、鑑であるべきか*12という話が出るのは、はてブに対する愛情なのだろうなとも思う)

あと、はてブのカテゴリってなんかずっと大雑把だよね。それでは、おやすみなさい。

*1:興味ある記事に集まるフォロアー

*2:ブログを書きたい人達(=フォロアー)の集まるエントリー

*3:id:bulldraさんは引用したエントリー内で『自分がいるべき場所ではなくなった』と書いてらっしゃるので念頭に置かれているとは思う

*4:id:p-shirokumaさんはまず世間やカルチャーの空気感が変わり、その後で構成人員が変わったのではと述べられているので、自分の感覚とは順序が逆ですが

*5:幸いなことに(という言い方もどうかとは思うが)、遊戯王OCGは結構面白かったので、そちらに参入する人もそこそこ居た

*6:もちろん、野放図な拡大を歓迎しないという考え方もある

*7:もちろん、はてブターゲットを規定して弾くという態度もある

*8:言及しておいてなんだけど、id:sabacurryさんは尾籠な話題をピックアップされることが多いので、知り合いの前では読めないと思う……

*9:そういえばROMとかlurkerとかってだいぶ聞かなくなったね

*10:そういう愚痴をボヤくのにブコメは向いてるけど、偏屈な態度だよねというだけの話

*11:あの改修を改悪だという声は一定数居た思ったけど、少数派だったんだと思う

*12:世の中を反映した鏡なのか、世の中の規範となる鑑なのか、辞書編纂で良く聞く話題